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- 『ダメな二代目』ストーリー
二代目会社を去る。・・・決別
東京のとある町工場。
職人気質の社長(親父)と、仕事をとる事に必死な二代目(息子)。
そんな二人は、汗と油にまみれてお客様のためにあくせく働く毎日。
経営について、わざわざ顔を突き合わせることはなく、親子であるが故に、多くの言葉は必要としていませんでした。
しかし、やってもやっても利益の出ない状況。
そんな状況下で・・・
「このままではダメだ!」
中小企業とは言え、もっと建設的に物事を考えていかなければ・・・。
“ 人・モノ・金”。
この三点無くして会社は成り立ちません。
当時の私は、まず“ 人”の意識改革に全力を注ぎました。
しかし・・・
変革を急ぎ過ぎたあまり、結局会社は二人親方状態。
長きに亘り会社を回してきた社長を説き伏せるだけの術を、当時の私は持ち合わせていませんでした。
整然とした状態に戻すには、自らが会社を去る以外に考えられなくなっていた私。
「オレがいなくなっても、会社と従業員の将来をちゃんと考えてくれよ。」親父と二人だけで飲んだあの晩も、多くを語り合うことはありませんでした。
そして、私はダメな二代目となりました・・・。
二代目奮起する。・・・決意
「じゃあ、どうすればよかったのか・・・」
ひとり孤独な中、経営への疑問だけがずっと心に沸いていました。
この疑問を解決せねば・・・。
そんな時、中小企業診断士という国家資格と出会いました。経営について、一から学ぶことを固く決意した瞬間でした。
経営とは何か?
過去の経験と失敗を踏まえて学んでいくにつれ、少しずつ私の疑問は晴れていきました。知っているのと知らないのとでは、世界が違います。中小企業診断士となってからは、自らがそれを経営者様に伝えていきたいと切に願うようになりました。
そして、2011年春。
町工場の「ダメな二代目」は、「中小企業の栄養源」となるべく、SOYコンサルティング株式会社を創りました。
かくして・・・
今の私には解ります。
あの頃の自分は「後継者」として何をすべきだったのか。
あの頃の自分は「経営者」として何をすべきだったのか。
同じような境遇の方はたくさんいると思います。自らの最大の反省は、経営について第三者の意見を求めなかったこと。
従業員、家族、そして自分自身の将来を作るためには、第三者の力を借りる事も、ぜひお考えください。
中小企業経営者様へ伝えたいこと
・ | 理念・ビジョンを全関係者に指し示すこと | → | 行く先が解らない船には誰も乗らない |
・ | 勉強から知識を経験から見識を深めること | → | 勘で運転してはいけない |
・ | 会社の財務を自分で知ること | → | 社員には任せて任せずが肝心 |
・ | 先代・古参社員とはまず話すこと | → | まずこっちが腹を割る |
・ | 業界・地域とのバランスを図ること | → | 一匹狼ではダメ、群れすぎはもっとダメ |
・ | 休息の場所を確保すること | → | 仕事を意識的に忘れる場所を作る |
・ | 一人でじっくり考えること | → | まずは結論までたどり着いてみる |
・ | 一族だけの経営をやめること | → | 異なるものを受け入れる覚悟を持つ |
・ | 第三者支援を積極的に活用すること | → | 支えてくれるプロはいる |